不安症・強迫症診療ガイドラインタスクフォース

強迫症の診療ガイドラインの作成と公開について

日本不安症学会 / 日本神経精神薬理学会
2025 年(令和 7 年)11月1日


 強迫症の診療ガイドラインは、2018年3月に日本不安症学会と日本神経精神薬理学会が合同で設立した「不安症・強迫症診療ガイドライン合同作成委員会」により作成が開始されました。
 本ガイドラインは、世界的に重視されている科学的根拠に基づく医療(Evidence Based Medicine:EBM)の理念のもと、公益社団法人日本医療機能評価機構の『Minds診療ガイドライン作成の手引き2017』に準拠して作成されています。
社交不安症、パニック症、強迫症に関して、それぞれ薬物療法と精神療法に関する3つのClinical Question(臨床的問い)を設定し、システマティックレビューに基づく科学的根拠を整理しました。その上で、症状改善などの「益」と副作用などの「害」のバランスを総合的に検討し、最終的な推奨内容をまとめています。
 本ガイドラインは、成人(18歳以上)の強迫症に対する標準的なケア(治療)を簡潔にまとめたものであり、医師をはじめとする医療従事者および患者の皆様が、科学的根拠(エビデンス)を共有しながら診療方針を決定する「共有意思決定(Shared Decision Making)」に活用していただくことを目的としています。